23 ヒッグス場とヒッグス粒子 #ヒッグス #宇宙
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23-1 ヒッグス場と質量
○ヒッグス場は宇宙全体に広がるエネルギー場。
○ヒッグス場では、光子・グルーオン・重力子を除く粒子はmc^2のエネルギーを余分に必要とする。[1] その結果、光速で移動できなくなる。[2]
※ある粒子と、ヒッグス場との相互作用のエネルギーが強い場合、その粒子は質量が大きくなる(粒子を移動させるのに大きなエネルギーが必要になる)。[1]
○宇宙の温度が下がるとヒッグス場が凝縮し、質量とヒッグス粒子が現れた。[3]
:質量の誕生 (10^-9秒後 宇宙の温度:10^13K)
※質量がなかったら、素粒子は光速で飛び回るだけで、物質は生まれなかった。
○ただし、ヒッグス場により生じる質量は質量の2%。[4]
:陽子や中性子の質量の大部分は素粒子(クォーク、反クォーク、グルーオン)の運動エネルギー。[5]
※エネルギーは質量とエネルギーの等価性の原理により、質量を持つ。
○質量には2種類ある。[6]
1)加速の与えにくさ→慣性質量 (inertial mass)・・・ヒッグス場による
2)万有引力による重さの度合い→重力質量 (gravitational mass)・・・重力場による
1)と2)は等価。
※なぜ慣性質量と重力質量が同じ値をとるのかという理由は判っていない。
23-2 ヒッグス粒子
○ヒッグス粒子はヒッグス場の振動。:ヒッグス場を励起するとヒッグス粒子が現れる。
・ヒッグス粒子は電荷とスピンを持たない。[4]
・ヒッグス粒子の質量は125.3 GeV。[4]
※標準模型 [7]
※グラビトン(重力子)は標準模型の中には入らない。標準模型では重力はうまく記述できない。
○2012年7月4日 欧州合同原子核研究所(CERN、スイス)は、ヒッグス粒子と見られる新粒子を発見したと発表した。[4]
○2015年4月 LHC運転再開: ヒッグス粒子が5種類あると予言する理論もあるので、その正否の検証が課題になる。
※LHC:大型ハドロン衝突型加速器Large Hadron Collider) 高エネルギー物理実験を目的としてCERNが建設した世界最大の衝突型円型加速器。スイス・ジュネーブ郊外にフランスとの国境をまたいで設置されている。
【参 照】
1.ヒッグス粒子と質量の謎(ヒッグス粒子は何をするのか)
2. Higgs field - Wikipedia
3.島根大学集中講義 真空の性質2009
4. ヒッグス粒子 - Wikipedia
5. ヒッグス粒子にはできないこと-物理学と切手収集
6. 質量 - Wikipedia
7.CatFalcon“この世界は単純だ”
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