2016年3月23日水曜日

70 宇宙旅行 【宇宙旅行】宇宙との対話

70 宇宙旅行 【宇宙旅行】宇宙との対話

70-1 時間の壁
従来の技術だと・・・
・火星まで5か月。[1](地球と火星の公転のため往復には2.6年かかる。)[2]
・太陽系から出るのに20~30年かかる。
・約4光年離れた一番近い恒星(ケンタウルス座アルファ星)に行くのに3万年かかる。[1]

⇒人間の他の惑星への植民は、機械や電子コンポーネントからなる知的マシンによって実現する。-スティーブン・ホーキング

⇒ヒトが必要ならば、DNA情報から再生することになる。[3]

※人間が発明した乗り物の最高速度は、アポロ10号が記録した111km/s。[4]

70-2 新推進システム:レーザー推進システム
:レーザーを宇宙船の帆に当ててその反射により推進する。(太陽風の利用も可能)
:宇宙線に搭載する燃料が少なく、光速の30パーセントにまで加速可能。[1]
:重量100kgの無人宇宙船を火星まで3日で送り込むことができる。(有人宇宙船の場合は1カ月程度)[1]
○課題:
・エネルギー源
・惑星軌道上に基地を設置する必要がある。[5]
・減速のために到着地にも基地を設置する必要がある。

※光速=300,000km / s

○レーザー推進システムの開発状況
1973~1975年 Mariner 10(米)が太陽風を推力に利用。[6]
2010年 IKAROS(実証機)は、ソーラーセイルによる光子加速を実証し、同年12月に金星フライバイに成功。[7]
2015年 ソーラーセイル宇宙船の実験機「ライトセイルA」(惑星協会(※(The Planetary Society)))が、太陽帆を展開するテストに成功。[8]

70-3 反物質ロケット [4]
・陽電子と電子の「対消滅」を起こして、宇宙船の原動力にする。
・光速の40%を見込む。
・約4光年離れた一番近い恒星(ケンタウルス座アルファ星)に行くのに10年。

○有効性の検証が必要:
・反物質の保存そのものが、現在のテクノロジーでは不可能(1gの反物質は、原子爆弾と同じ破壊力)。
・最も近い恒星に向かう旅に必要な反水素は約17gだが、反物質1gをつくるコストは約1,000億$。

70-4 航宙星
・人類が超長期の宇宙旅行をするには、航宙星が必要。
※航宙星:超長期の宇宙旅行のために、惑星を宇宙船に改造したもの。惑星型宇宙船。

【参 照】
1. NASAのレーザー推進なら、火星に3日で到達できる
http://wired.jp/2016/02/26/laser-propulsion-system/
2. 火星往復が3ヵ月、プラズマビームの新推進システム
http://wired.jp/2004/10/20/%E7%81%AB%E6%98%9F%E5%BE%80%E5%BE%A9%E3%81%8C3%E3%83%B5%E6%9C%88%E3%80%81%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%BA%E3%83%9E%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%96%B0%E6%8E%A8%E9%80%B2%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86/
3. No.38 脳
4. 宇宙旅行を実現する「反物質エンジン」
http://wired.jp/2016/03/19/kickstarter-per-sviluppare/
5. 宇宙探査機のためのレーザー基地衛星
http://www.satcon.jp/history/prize20/pdf/20_13.pdf
6. Mariner 10
http://solarviews.com/eng/marin10.htm
7. Wikipedia:太陽帆(たいようほ、ソーラーセイル)
8. ソーラーセイル宇宙船「ライトセイル」が宇宙で太陽帆の展開に成功
http://gigazine.net/news/20150610-lightsail/

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