2016年1月4日月曜日

34 意識とは?【知性】宇宙との対話

34 意識とは?【知性】宇宙との対話

34-1 概 要
○意識とは、自分の今ある状態や、周囲の状況などの環境を評価できている状態のこと。
・ ぼんやりした意識は犬・猫などにもある。

○意識の単位・・・ サーモスタットを1単位とすると、[1]
    花       10単位
    動物      数百単位

○意識のレベル [1]
 レベル1:空間を認識できる。(は虫類)
 レベル2:空間と社会を認識できる。(ほ乳類)
 レベル3:空間、社会、時間を認識できる。(人間)
※さらに、満足を先延ばしにできる能力が成功できるかどうかの差になる。

25 意識とは?

34-2 ベイジアンネット [2]
○AIのベイジアンネットは自分自身を認識する能力を持ち得る。
・ただし、「意識」という言葉は様々な意味で使われることがあるので 注意が必要。
・意識の非機能的な側面は、ベイジアンネットでは再現できない。

※ベイジアンネット:確率論に基づいた推論を効率的に行うための技術。 脳の機能の1つである直観と似た働きをする。脳の情報処理原理の解明の鍵となる技術。
・イギリスの牧師トーマス・ベイズ(1702年(?) - 1761年)によって1763年に発見されたベイズの定理をもとにしている。

34-3 量子脳理論
イギリスの数学者、宇宙物理学・理論物理学者ロジャー・ペンローズ(Roger Penrose, 1931- )は、著書『皇帝の新しい心』にて、脳内の情報処理には量子力学が深く関わっているという仮説を提示している。
素粒子にはそれぞれ意識の元となる基本的で単純な未知の属性が付随しており、脳内の神経細胞にある微小管で、波動関数が収縮すると、その未知の属性も同時に組み合わさり、生物の高レベルな意識が生起するというのである。
※ペンローズは微小管が神経伝達に関わっていると考えていたようだが、微小管( microtubule)は、細胞骨格の一種。
神経伝達は神経細胞においては膜電位の変化(アクションポテンシャル)の伝播により、神経細胞間では化学物質を介して行われる。
※ホーキングは、「仮にOR(Objective-Reduction、客観的収縮:波動関数の発展と収縮に関する仮説理論)を認めたにしても、(余りに微細なことがらなので)現実に脳の仕組みやシステムがそれに影響を受けるとは考えがたい。」としている。

34-4 量子コンピュータ [3][4][5]
素粒子は0と1というように、2つの状態(ビット)を同時にもつ(重ね合わせの状態)性質がある。
この性質をコントロールすると、少ないビットで多くの状態を表すことができる。これによって、今までは一つずつ処理していた計算を、同時に(並列的に)処理し、現在のスーパーコンピュータで数千年かかっても解けないような計算でも数十秒で解くことができる。
2011年(128)  D-Wave Systems社(カナダ)が量子コンピュータ「D-Wave」の建造に成功した。

☆意識が素粒子の属性に起因するものであるならば、量子コンピュータの進歩に伴い、AIも意識を持つ可能性がある!=非生命体知性との出会い!

【参 考】
[1]「最新物理学が語る驚異の未来」ミチオ・カク(2015年4月)
Eテレ ニューヨーク白熱教室 20150424 意識と心
You Tube:https://www.youtube.com/watch?v=-dMt5FB6inY

※加來 道雄、Michio Kaku、1947年1月24日 –
   ミチオ・カク公式サイト
[2] 産業技術総合研究所 > 一杉裕志 > 脳とベイジアンネット > 脳とベイジアンネットFAQ( 2011-05-26 更新)
[3] No.39 成長する人工知能(GAI)
[4] Wikipedia/量子コンピュータ
[5] 日経ビジネス/世界初「量子コンピューター」生みの親、「訂正」に挑む/西森秀稔へのインタビュー
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/215171/091400001/?rss&rt=nocnt

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