2015年9月19日土曜日

25 超弦理論【宇宙とは】宇宙との対話

25 超弦理論【宇宙とは】宇宙との対話

・ミクロの世界で働く力やそこで起こる現象は量子論で、巨視的な重力現象は一般相対性理論で説明できるようになっている。
・そして、1980年頃から世界中の科学者が量子論と一般相対性理論を統一して、ミクロから巨視的な世界までを説明できる超弦理論の開発に取り組んでいる。
・量子論は重力との相性が悪く、量子論を重力に対して当てはめると矛盾した結果が得られてしまう。超弦理論は、重力を量子論の枠組みで理解できる理論の候補として期待されている。
・超弦理論は、素粒子を弦の振動として表すことにより、重力を他の3つの力と同じように扱うことができる。
・また、超対称性を取り入れてフェルミオンとボソンを一つにまとめることができる。
・ただし、超対称性があると考えると、粒子と反粒子を反転したパートナー粒子を想定する必要があり、粒子の数は100種類を超える。

・しかしながら、この理論の想定する「ひも」の大きさが実証不可能に思えるほど小さい(プランク長程度とすると10のマイナス35乗メートル)ことなどから、超弦理論は物理学の定説としての地位を得るには至っていない。
○われわれの身体に対する原子核の比より、原子核に対する「ひも」の比の方が小さい・・・小さすぎて、どんなことをやっても検証しようがない。「世にも美しい数学入門」藤原正彦/小川洋子(p.121)

【参 照】
1.「宇宙の数学とは何か」大栗博司(東京大学数物連携宇宙研究機構、カリフォルニア工科大学)
http://www.theory.caltech.edu/~ooguri/mathuniverse.pdf
2.「アインシュタインの夢と超弦理論」 基礎物理学研究所 江口徹教授
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/kansai1286328830436_02/news/20120113-OYT8T00978.htm
3.Wikipedia 一般相対性理論
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%9B%B8%E5%AF%BE%E6%80%A7%E7%90%86%E8%AB%96

○超弦理論によれば、4から10までの空間次元はきわめて微小な「プランク距離」(10のマイナス35乗m)の大きさに畳み込まれている。

○超弦理論では、メンブレンをどのように表現すればいいのかわかっていない。
【参 照】ミチオ・カク/ニューヨーク白熱教室「アインシュタインの夢」20150403
https://www.youtube.com/watch?v=W2qNmtdcENs

○超対称性粒子の中で一番軽いニュートラリーノは安定な粒子で、暗黒物質の有力候補の一つ。
・ニュートラリーノは、光子やZボソン、ヒッグス粒子のパートナーで、電気的に中性でスピンが1/2なのでニュートリノの親戚のような粒子。


<多元宇宙(マルチバース)>
・超弦理論は、ビッグバンが何度もあったことを示唆する。つまり、宇宙は1つではなく多元であり、並行宇宙があるということになる。
・並行宇宙では、物理法則は異なるが、超弦理論は適用可能だそうだ。
【参 照】ミチオ・カク/ニューヨーク白熱教室「『万物の理論』の驚くべき予言」20150403
https://www.youtube.com/watch?v=EWXNFhCuwXI

・NASAのジェット推進研究所およびESAでは、2035年に、宇宙重力波望遠鏡(Laser Interferometer Space Antenna (LISA):レーザー干渉計)を使って並行宇宙の重力を観測する予定だ。
【参 照】Wikipedia/宇宙重力波望遠鏡
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%87%8D%E5%8A%9B%E6%B3%A2%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1

並行宇宙
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